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Placebo(Water)

​インスタレーション

Placebo(Water)

素材 : 水中ポンプ、水槽、生理食塩水、Arduino、布  他

作品を作ったきっかけは、母が入信していたキリスト教にて聖別という儀式が施されることにより、マリア像などの器具が「物質」から聖なるものへと変わるという状況に「物質と願いの関係」を感じた事が始まりです。

タイトルのPlaceboは医学用語で、生理食塩水や澱粉といった薬理作用のない偽薬を用いて患者の精神的な安心感や自然治癒能力を促すという意味で使われます。

チューブ内の生理食塩水という「物質」は機械的循環と合成音声による祈りにより「願いの込められた物」へと変化されようとします。しかしそれが停止する時には「装置としての物」の側面が生まれるように思います。その中で物質が揺らぎ、移ろいでいく様を表現すると同時に、偽薬や聖別のように人々が救いを求める依り代の1つとしてこの作品を制作しました。

​写真撮影:竹久直樹

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